仕込み銃(スカウト・ナイフ)
操舵室でタンカーの行き先を確認したスネークは、左舷ウィングに人影を見つけそっと外に出た。
見ると、一人の女性が誰かと無線で連絡を取り合っている。
だが彼女は「撤退しろ」という命令を拒絶しているのかヘリに向かって戻れと合図を送っている。
その隙を見て、スネークはM9の銃口をその女兵士に向けた。
「動くな!銃を捨てろ、河にな!」
銃を向けられ、仕方なしに銃を投げ捨てる女兵士。
「・・・女か?顔を見せろ!」
「どこの男も同じね!」
そう言いながら帽子を脱ぎ捨てる女兵士。
「故郷(くに)無き民・・・アメリカ人は女も撃つのか?」
「俺にも故郷は無い」
言いながら、スネークは腰のナイフも河に捨てるよう指示する。
・・・と、その時波にもまれてタンカーが大きく揺れた。
同時に、雨がやみほんの一時の静けさが訪れる。
「雨がやんだ・・・この国も捨てたものじゃないわね!」
その瞬間、ナイフを握った彼女の手が大きく動いた。
あたりに響き渡る一発の銃声。
咄嗟に身を捻ったスネークの頬を掠めるように、銃弾が飛んでいく。
「仕込み銃(スカウト・ナイフ)か・・・スペツナズ出身か?!」
態勢を立て直しながらスネークが叫ぶ。
だが、その頃は既に女兵士はナイフを投げ捨て、代わりにUSPを抜いて物陰に隠れたところ。
「はじめてよ、私の一撃をかわしたのは」
物陰から銃口をスネークに向けながら彼女が言う。
「だが、二度も幸運は続かない!」
そして戦いの火蓋が切って落とされる。
・・・長い・・・
操舵室イベント〜オルガ戦直前まで一気に書いたからな。
それにしても、オルガの「二度も幸運は続かない」、これは前作のスネークの台詞でしたよね?
女子トイレでメリルと合流したときにはじめて出会ったときのことをしてきた、あのときの台詞です。
初めてスネークと会ったとき、乱入してきたげのむんにFA−MASの銃口は向けたけれども引き金が引けなかったメリルに「ためらえば死ぬぞ」と言った・・・
・・・は、ともかくとして。
仕込み銃(スカウト・ナイフ)という存在なんですが兄貴に聞いたところ
「ナイフの柄の部分が簡易ピストルになってる」
ということらしいですね(友人にミリタリーマニアと呼ばれるのに全然知らない俺)。
けど、あれを避けたスネークの反射神経も凄い。
ただ、MGS2タンカー編ファーストプレイ時はオルガ戦後まで兄貴の家でやってたんですがこのデモを見た兄貴・・・
「・・・マトリックスかよ」
・・・と、のたもうておりました。
確かにスネークが銃弾を避けるシーン、銃弾の軌跡も残ってすんげーマトリックスっぽかったし。
マトリックスと言えばやはしスネークがやってくれるんですけどね、プラント編で。
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(この背景、パッケージやらマニュアルやら見ながら自分で再現しました)
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