#02 MGS2の真実/その他


  00 日向、マジ切れす(DMGS2編)
 
えーと。企画書の話デス。
企画書で、雷電に付いて触れられてたんですけど。
 
女性ユーザー獲得の為に青年(雷電)を入れる
 
みたいなことが書いてあったんですよ。(ちなみにスネークは前作プレイユーザー、男性ユーザー向けみたいなことが書いてあったような)
ちょっと待て。
女がスネークに惚れたらおかしいのか?
ってゆーか、女は若くて美形な男じゃないと惚れては駄目なのか?
ちなみに俺の彼氏は外見30代です。完全に中年太りしてます(言いすぎ?)
いいじゃん、オヤジ万歳、オヤジ最高!
別に雷電が女性ユーザー受けを目指したキャラじゃなくてもいいじゃん。
「女性ユーザー向け」って書いてるけど、MGS1のユーザーにだって女性は多いよ?
それはみんなスネークなりオタコンなりオセロットなりレイヴンなりマンティスなり、気に入った男性キャラがいたからだったりメタルギアというメカが気に入ったからだったりミリタリー色が強い(実在の武器が出てくる)からだったりするわけで、別に若くて美形な男性キャラが居たからじゃない。
確かに、登場人物の殆どが男で、それも30代以降のいわゆる「オヤジ」だとは日向も認める。
でも、女子高生くらいのモニターが「若くて綺麗な男も入れてほしい」って言ったからって、「女性受けの為に」雷電を登場させるのはいかがかと思う。
コナミは「歴戦の戦士であるスネークに1から操作方法をレクチャーするのはどうかと思って新米雷電を登場させた」って言ってるけど、だったら別に若い男でなくてもいい。
別に「若い男を入れろ」と言ったモニターを責めるつもりじゃないけど、それに応じて「女性ユーザーの為に」と言いきらせた責任ってのはあると思う。
「なに、アンタは戦争を美化したいのか」ってね。
戦争はキレイゴトでは済まされない。
そして、血や汗や硝煙や泥にまみれた戦士達の中に、「戦争」という行為が持つ愚かな美しさがあるのだと思ってる。(別の意味で「美化」してるけどね、俺は)
そしてその「美しさ」に魅入られた戦士達が戦いを求め、戦場に身を投じる、生と死の狭間で己の生を見出す、MGS(1)にはそういったものが含まれていたはず。
それをMGS2になって雷電が投入されたら?
外見の綺麗さだけを求めた場合、戦争を知らない世代は戦場にクリーンなイメージを抱き、逆に犯罪を犯してしまうんじゃないかという懸念すら感じてしまう。
そう言った意味で、「女性受けのために」と言いきって登場してしまった雷電はその過去が暗示する未来を新規ユーザーに与えてしまう可能性があるような気がする。
「俺達は開発者の道具じゃない。ゲームをすることでしか自分を見出せなかったが、俺は常に自分の意思でゲームを選んできた」
開発者が暗示をかけようとしてあんな設定を作った訳ではないのは常識から見ても分かる。
しかし、「かけるつもりのない暗示」は常に存在する。
その暗示に掛かってしまった場合、プレイヤーは「開発者の道具」に成り果てる。
話は超それたけど、要は「女性ユーザーの全てが若い男性を求めてるんじゃないのよ、コナミさん」ってこった。

<<BACK ・ NEXT>>